氏家氏 VS 石塚+藤井氏
2010年 01月 29日
真空管の2台は氏家式ウイリアムソン型でデッドコピーではないですが、だいたいの設計思想は継承させていただいています。二台の音質差はあるものの共通点も多く、正確実直な音で両者を第二試聴室(ガレージともいう)マルチアンプの中高域に混ぜて使ってとても良好な結果を得ています。
そのような縁の下の力持ち的な使い方ではなく、単体の音質を楽しんでみたいと思い半年前から二階工作室に引き上げてきました。
新型Trアンプは最近のブログで紹介している初段に石塚氏推薦のウィルソンミラー型、二段目出力段は故藤井氏の浮動電源エミッター接地二段ダーリントンを用いたものです。
どれも皆「ラジオ技術」誌の個性的なライターの面々で、彼らがいなければ私のオーディオ生活は寂しいものとなっていたでしょう。
さて、これらの音質です。やはりTrと球の2グループにはっきり分かれます。
あれほどフラットで公平な音質で特定の強調帯域を持たないと思っていた氏家式ウイリアムソン型ですが、やはり球アンプですね。新型Trアンプと比べると中低域に豊かさがあります。
これがSPとの相性や音楽のジャンルにより、よくも悪くも感じます。ボーカル物ではこれがないと寂しく骨張った音質に感じますし、低音が盛大に入っているソースでは低域のもたつきとなって聴こえます。
音質は球アンプの中ではクールなはずの氏家式ウイリアムソン型が暖色系の側になります。音色の多面性や多彩さでは全く互角です。
音のくまどりはTr式が強く球式が弱くなり、自分の使い分けとしてはこの点がポイントになると思います。
4台のSP間の音質差も今回それぞれのアンプを繋ぎ換えてよりはっきり認識できました。私としては珍しくウーハーの個性に優劣を感じ、長く続いた4台を並て聴く期間もそろそろ終わりかなっていう感じです。
ウーハーによっては箱(20L密閉型)とミスマッチングで作り直す必要があります。