MONOに目覚める
2011年 01月 12日
待ちきれずにメインシステムを1chのみ使ってフォノEQとプリの試聴にかかりました。
DENON DL-102も初試聴です。今までにモノラルカートリッジを自分で使ったことはありませんでした。
はじめはCDのステレオ信号をプリで混合して聴いてみます。試聴CDはこれ。
録音が悪いのは仕方ないとしても、左にキーボード、右がボーカルと分担がはっきりしていて何とも鑑賞しにくい一枚です。エラ好きの私としては歯がゆいCDであります。
いい感じですね、普通に楽しめます。アンプが暖まるにつれて調子も上がってきました。このプリの特徴としてはあまり真空管としての古典的な音質は感じられず、クリアーでスピード感があります。音色の階調表現が滑らかで、これは真空管の特徴でしょう。測定値でも多くの半導体アンプよりも低ノイズなんです、球だからという言い訳はいっさいありません。左右の混合やゲイン設定はうまくいっています。
そこで今度はEQとDL-102のデビューです。それまでDL-103をつけていたアームに102をつけて、手持ちのおもりで針圧のバランスをとりました。応急処置としてこれでなんとかいけるでしょう。
ガラード401に乗っかっているのはこれ。
ベタですが、私はこれなんです。
まず、ゲインを最大にしてノイズとハムをチェックします。最大音量でハムが気になるかなといった感じですが、ここまでゲインをあげることはあり得ないので、VRの通常位置ではMC用EQよりもローノイズです。
えっ、何この実在感。。。
これがDL-102の音ですか、これがMONOですか、今まで知らなかったのが悔やまれます。いや、20年前の自分なら、この音は認めていなかったでしょうね。
これまでにない、ふてぶてしく太い音質は、強い大人の音です。「こういう音に感動するようになったのだ」と自分の成長(老化)には感慨深いモノがあります。
実に「肯定的な」リズムが刻まれます。完全に満足しているわけではないツイーターのコーラルH-100が全く異なった高域となっています。今、封印中の励磁型マクソニックT-451にそっくりではありませんか。このシンバルだけでも十分価値がありますね。
まだ、短い試聴で多くを書けませんが、MONOシステムに入れ込む方々の気持ちがよく理解できます、とても勉強になりました。chの数と音楽的感動は無関係なのだと体でわかりました。