気仙沼の寿司はとてもおいしかった
2011年 04月 04日
それらが昨日落札され、新しい持ち主のところで使用されることとなりました。
調整、再整備後に出品しましたが、今、もう一度システムにつないで音の再確認をしたところです。
こんなときに限って今まで以上に良い音で鳴るんですよね、アンプもスピーカーも。
元々、音が気に入らなくて手放す訳ではなく、オークションの説明文中に書くのは反則だと思って全く匂わせていませんが、今回の落札金額は義援金に持ってゆくつもりです。
自分は関西で、直接の被害は無く、今が年間で一番自由時間が多いので、オーディオを楽しんでいますが、東北のオーディオ好きはそれどころではないでしょう。
東北だけでなく、関東の計画停電地域の方も、オーディオアンプで電力消費を拡大する気にはなりにくいと思います。
そんななか、同じオーディオ仲間として、自分勝手ですが、こちらも「痛み」を共有したいと思い「いらない品物」ではなく、非常に音が気に入っている製作物を出品しました。
十数年前の阪神淡路大震災では、震度7地域のど真ん中に建つマンションに住んでいました。自分自身は広島に出張中の地震でしたが、福岡経由のややこしいルートで自宅に帰ってみると、マンションはひびだらけ、室内はジャングルと化していました。
近所の瓦礫の横にはまだ死体が毛布にくるまって安置してありました。
自分の専門関係の書籍やノート類は熱帯魚の水槽と同じ部屋においていたので、水槽の水をたっぷり吸い込んでページがめくれなくなっており、もはやセルロースのかたまりです、そのあちこちに魚の死骸が異臭を放っていました。
寝室では、当時、付き合っていた半同棲中の彼女が寝ていたはずのベッドに姿はなく、そのかわり、ソニーのモニターブラウン管プロフィール27インチが1m上から落下してベッドで寝てました。プロフィールは無事でした。
彼女も無事とあとでわかりました。
オーディオ部屋は、、、もう書きたくありません。今思い出して笑えるのは、自分の無事を親族に知らせるより先に、通じにくい電話で東京のステラボックスジャパンとハーマンインターナショナルにそれぞれプレーヤーとスピーカーの修理を頼んだことです。
その後数ヶ月に及んだ断水断ガスや交通機関が通じていないのでやたらと瓦礫の町を歩いたことなど、いま、同じような、いや、もっと悲惨な状態に東北の方がおかれていることを思うと、なにかしたい気持ちになります。
自分が医学部に行っていればこんなとき役に立てるのに、と思います。今の自分がボランティアで後片付けの手伝いをしたとしても、足手まといになるのは自明です。昨日も2時間ほど棚の解体作業をすると、どっと疲れてマッサージが必要でした。
そんな中で、考えて今回の行動に至りました。しょぼいですが、お金はそれはそれで使い道があるので、全く役に立たないわけではないと自分に言い訳しています。