私が所長Kです、趣味を中心に展開できればと思います。


by elise-4550
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低インピーダンスSP駆動用パワーアンプ

現在進行中の計画で低域ウーハーを駆動するパワーアンプが必要です。

並列ウーハーによる低イインピーダンスのドライブは最近バイポーラTrの並列接続でこなしてきました。

いっぽう、かなり前に製作したアポジーDiva(最低インピーダンス2Ω)は、日立のUTC FETを2パラでバランス出力(出力段は片chあたり4組)で製作しました。

ちょっと横道にそれますが、程度の低い文系オーディオ誌やよくわかっていない太鼓持ち評論家等の文章で、「BTL接続で出力段をバランス出力(ディファレンシャル出力)にしたので低域の駆動力が増した」などという意味のことを書いていたりしますが、それは多くの意味において全く逆で、バランスの片出力段あたりの負荷インピーダンスが半分になるので出力段の電流出力は2倍になります。つまり、電流に2倍の容量を与えないとアンバランスの出力段と同じになりません。

バランス出力が、出力段として有利になるのは電力が理論値で4倍とれることと、A級動作中は電源から見た負荷電流が一定で電源電圧等の変動が無くなることです。前者は、バランス出力にする以前で電圧クリップしていない限り意味のないスペック向上で、後者はB級に近いAB級の市販アンプの場合、同じアイドル電流でバランス出力にした段階で、前と比べてアンプ全体でのA級出力範囲は変わりません。。そして、元々この範囲だけで音楽をならすことは無理なので、それ以上の範囲では電源の電流変化はかえって大きくなります。

つまり、先ほどのDiva用アンプは電流的にはアンバランス出力段1組と同じ性能と考えてよいわけです。

話を戻しますが、低域用に再びUTC MOSを使ってみようと思いました。以前の使い方は、普通のドレイン接地(ソースフォロワー)でしたが、今の私の回路ではソース接地で電圧増幅度をもつので、電気的には全く違うことになります。

出力段が増幅率をもって困るのは、UTC MOSの大きな入力容量と帰還容量です。そこで、今回も出力段をカスコードとして、帰還容量の影響だけは避けました。

初段は出力段に合わせてj-FETゼロバイアス+フォールデッドカスコードにしました。

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初段をFET(J74,K170)にすると、Bi-Tr入力であれだけ苦しんだDCドリフトが、±10mVと夢のように安定します。この性能は気温変化の激しい当研究所第二試聴室(ガレージともいう)では重要なことです。

その音質は、最近全段Bi-Trのアンプばかり作ってきたので、それになれた耳からは、相当違って聴こえます。

なれてくると、そのざっくりとした感じや、独特の切れ味に魅力を感じるようになりました。これは、この音質を生かすべきで、マルチアンプシステムにおいて、Bi-Tr出力段との混在は避けるべきかと思います。

問題は、UTC MOSの入手が、例のルネサス迷走により廃品種となったことで、これは自作派にとってとても悲しいことです。今ある手持ちと市場在庫で私の耳が聞こえなくなるまで持ちますでしょうか。
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by elise-4550 | 2014-03-05 04:19 | Comments(0)