私が所長Kです、趣味を中心に展開できればと思います。


by elise-4550
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2014年の211シングルアンプ(4)

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とりあえず音質評価できるまでには完成しました。

主要パーツは電源トランスがタムラPC-3011,出力トランスがタンゴFW-50-10S,チョークはSEL10H100mA2個,整流DiはシリコンカーバイドのショットキーDi耐圧1200V,出力段電源平滑には仏SCRポリプロピレンC耐圧1200V50μをチョークコイルから分けて計2本などです。

初段は色々検討の末、6SG7にしました。次段もいくつか試して、6F6三結が最も適しています。ともにRCA製を使いました。出力段の211は、米GE製の英商社マーク(COLOMER)を手持ちから使ってみました。結局、軍用等で出回っている211と何も変わりませんでした。そして、フィラメントハムの打ち消し管として、3B4というラジオ用直熱5極管を使っています。

ゲインは8Ω負荷で約6.1倍(15.2dB)最大出力はオシロの波形から約10Wです。電源タップを高圧に切り替えると約15Wまでゆきますが音圧的にも音質的にもそこまで部屋を暖めることはありません。

問題のハムノイズですが、少々コツのいる調整でやっと1.5mVです。打ち消しがなければ5~8mVなので、効果は十分あるわけですが、諸先輩方の1mV以下の値には片CHのみで不安定にしか達成できません。211は特に難しい10V管ですし、まあ、私の技術と根気ではこんなものでしょう。経験上、自己基準で直熱管のハムノイズは2mV以内なら許せます、これで実用上は問題なく、Altec系の高能率ウーハーでリスニングポジションにおいてハム音が私には聴こえません。

ただし、このノイズレベルをいつまでも保つことができるかは疑問です。特に、打ち消し管3B4の生成する信号が一定状態を長時間保てない気がします。自分が使う分には再調整すれば良いだけのことですが、度々であれば面倒かもしれません。

ハムノイズ打ち消し信号はCRで波形整形した後、初段のスクリーングリッドに入力しています。初段のコントロールグリッドにはNFB信号、カソードにはPFB信号を戻しているので、同じところに2種以上の信号を注入して生じる相互作用を避けています。

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真空管アンプの音質判断は、よくも悪くも割と簡単で気軽です。各アンプで差が大きいだけでなく、個性豊かなので好き嫌いで構わないと思っているからです。手元にあるいくつかの真空管アンプと繋ぎ変えてみると、まず感じるのは、音の重心が下がるピラミッド型のバランスです。DFが2程度なので、低域共振の周辺が膨らむなんていうことではありません。いつも、211を10KΩ負荷で動作させるとだいたいこのような音質になりますが、音の芯がはっきりしているため今回は特にそれを感じます。実は、この音の芯というところがフィラメントの交流点火の成果だと推定しています。これまでに製作した交流点火アンプに共通する聴感上の大きな特徴です。音が膨らむことはないのに強い音になります。べース等の低域楽器がソリッドに現れてとても気分の良い感じです。ひとつ気付くのは、これはPFBを用いた回路の特徴でもあるのかもしれません、この点は作例が少ないので、まだ断言はできません。

音像定位等の空間情報も同様の傾向で、録音にもよりますが、各種楽器やボーカルがかちっと定位します。わかりやすいです。一方。演奏空間の広がり感や間接音の響きは良くできた定電流点火の直熱管が良く表現するかもしれません。交流点火の定位は少しアニメっぽいかもしれません。ただし、再生して空気感の出るソース自体が少なく、それ以外ではこの特徴はあまり発揮されません。さらに、この点で定電圧点火は私的には論外で、例えばボーカルの口は大きく各楽器の定位はぼやけます。これらの欠点は通常SPの問題として語られますが、直熱球アンプを使用の場合、仔細に検討するとここでかなり変わってきます。

今回の試作は久々の球アンプということもあって、かなり楽しく、音質的にも大成功といえましょう。弾みがついたのと、色々暖めていたアイデアもあるので、しばらくシングルアンプを連作しそうな予感です。問題はこれから時間がとれるかどうかでしょう。

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by elise-4550 | 2014-03-28 04:57 | オーディオ | Comments(0)