バイポーラTrの逆相パワーアンプ
2013年 11月 07日
オーディオをさぼっていたわけではなく、逆に音楽の聴き手としては充実した毎日を過ごしています。
特に三月に第二試聴室の整備をしてからは、ここのクアドラウーハーシステムが絶好調で他のシステムを聴く気にならないほどでした。
ただ、季節柄、第二試聴室(車庫ともいう)に長時間滞在するのが厳しくなる頃なので、母屋の第一試聴室等のグレードアップ対策を考える必要がありそうです。
そのためではないのですが、とりあえず、懸案のパワーアンプを二組組み上げました。これは木製シャーシを計画していたのですが、デザイン的になかなか気に入ったことができないまま頓挫していたのでした。
頭を切り替えて市販の金属シャーシに組んでみました。
初段はいわゆるトランスインピーダンス回路です、フォールデッドカスコードにて対アース増幅に変換した後、出力段はフローティング電源の中点出力エミッタ接地です。初段回路に選別したTrを用いてフォールデッドカスコード用の定電流回路はシンプルなカレントミラーにしたものと、初段をデュアルTrにして定電流回路を精密なウィルソンミラー回路にしたものを二組製作しました。
まだ、音質評価はしていませんが、DCドリフトは後者の方が小さく、1/4程度になっています。その他の電気的特性はほとんど同じで、位相補正も同じ定数で問題ありませんでした。
今回の回路の電気的欠点は、実用上十分なS/Nを得るためにNFBネットワークのインピーダンスを下げなければならない点で、入力インピーダンスが、600ohm となっています。TrやOPアンプのプリなら問題ありませんが、真空管ではプリアウトにトランスをかませたもの以外は接続が難しいと思います。また、いつも使っているパッシブ型のchディバイダも繋げません。ということで、現在専用のディバイダを計画中です。