ちょっとぼけていますがリアパネルです。


目立つ場所に傷をつけてしまいました。とほほ・・・
全体の様子です。

今回数ヶ月ぶりに2.54mmピッチ基板を使いましたが、最近主に使っている4mmピッチ基板に比べて作業しにくくなっている自分にがっかりです。
ましてや、表面実装パーツの使用ははかなり決意のいる行為になってしまいました。
目の劣化はここ一年大きく、そのうち4mm基板も怪しくなるでしょう、となるとラグ板配線だけの真空管アンプしか作れなくなります。
更に症状が進むとハンダ付けはそのものができなくなります。
このところずっと「ブルーベリーエキス」というサプリメントを飲んでいますが効果の程はよく判りません。
「熱いハンダ鏝を握って、朝、発見された時には冷たくなっている」というのが私の最後だと決めていましたが、その些細な願いも奪われてしまうとは・・・
出力段にバイポーラTrを使えば60~70W位になると思われます。SPインピーダンスが4Ωまででこの規模ならば出力素子を多数並列にする必要はないでしょう。
最近の傾向としてアイドル電流をあまり流さない事が多いので、放熱器は外に出さず、代わりに内部の空気の流れに気をつければよいと思います。

回路はもちろんアンバランス出力で現在追及中のものを使います。
出力段Trの銘柄を換えて、To-3タイプの形状を持った2N3055とそのコンプリを採用し、最近製作した同じ形式のアンプと音質比較してみます。

もう一台フォノEQを改造して2×2chのプリを製作しました。これで、4組のコンプリTrを比較試聴できます。
Trにはとりあえず、 A1145/C2705 と A916/C1941 を製作しました。Pc の大きめなものを試してみたいのです。
どの回路も入力インピーダンス15KΩ,ゲインは最大16dB、ノイズは最大ゲインで80μV(0.08mV)くらいです。
最近製作したプリはとても音楽を積極的に奏でます。三次元的な音場感に優れ、音を雰囲気で聴かせるのではなく克明に表現します。この点では好き嫌いが分かれると思いますが、私はこれはこれで素晴らしく思います。
さて、試聴ですが、最初の印象は「おっ変わったな」と感じるのですが、少し聞き込むと何だか判らなくなります。
曲を換えて繰り返します、やはりアンプを換えた瞬間は変化を感じますが、しばらくすると印象があいまいになります。
この理由としては、①同一シャーシでアース共通だから(コモンモードノイズが等しい) ②慣れてくると脳内で補正がかかる ③NFBループ内なので、あまり差がでない ④初段FETは同一なので定電流回路とレベルシフト用のTrではあまり差がない ⑤今日は調子が悪い ⑥他の機材の音質支配が強い 他にも考えつきますが、とにかく、今日一日で判断するのは早計でしょう。
主にCDで聴いていたので、アナログでゆこうと思いました。
「やはり、中低域が充実するな・・」などとにやにやしていたところ、急に「ガリッガリッ」と大音響がしました。最近Twを飛ばしているのでまたかと暗澹たる気分です。
原因はこれ・・・

あほなカメムシが遊園地と勘違いして 33.3回転/min のティーカップを気に入ったようです。
この後、掃除機のジェットコースターを楽しんでもらいました。

合掌
in/outの切り替え機能はなく、音量調節のみです。


もう出番があまりないと思われるフォノEQのシャーシと電源部を流用して、フロントパネルのみ新規に製作しました。
信号回路の基板にはA872/C1775とA1151/C2718を使ったものをそれぞれステレオで配線しました。
今、システム内に組み入れてとりあえずエージング中ですが、先日3台製作したプリより基本的に音がしなやかで美しく彫りが深いのにびっくり・・・どちらのステレオペアーでもです。
これは、あれです・・・
入出力の接点がないためだと確信できます。
信号の切り替えは小信号用リレーを使っています、アースも同時に切り替える設計で、使用していない機材のアースに起因する影響を避けています。リレーはどこのメーカーとかこだわらず使ってきました、それらがこれほどの変化をもたらしていたとは・・・
オーディオは油断できない遊びです。
でも切り替えが無いと不便だな・・・

真空管の差し替えはソケットで簡単なので、多くのオーディオに興味のある人はそれを行った事があると思います。
ところが、この簡単に差し替え可能なところがまた問題でして、試聴A,電源off,差し替え、電源on,粗調整(あるいは無調整)、試聴B、と続く一連の作業にそれほど時間はかかりません。ところが、この試聴AとBは同じ条件ではありませんね。真空管がその周囲も含めて熱的平衡に達するにはずいぶん時間がかかります。
特に、それまで使っていた慣れ親しんだ球と新しく購入した球の時は当然エージングの程度が違い、実際の実力を測っているとは思えません。
つまり、短くても1週間以上はいろいろな音楽をいろいろな時に聴き続けて見る必要があリます。そうすると何となくその音質の評価が自分の中に形成されてゆくと思っています。
ブランドや値段に余計な先入観がなければ、雑誌等の試聴記事とは大きく異なった結果を持つ事になるのはいつもの事です。
それと同じ作業を半導体のプリアンプでやってみようとしています、こちらは音質的にソケットを使うわけにはゆかないので厄介です。もっとも、真空管でも最高の音質を求めた場合、ソケットは障害になりますね。
とりあえず手持ちで、A1152 C2718、A872 C1775、A992 C1845、A1145 C2705、A999 C2320、等がエントリーされていますが、他にも試してみたいTrは多く、とても大きな泥沼を前にしてびびっています。
はんだずけ歴が長いせいで、A603 C943なんていうメタルパッケージも多数所持していますし、巨匠ご推薦のA726 C1400のメーカー違いも手持ちで可能です。A640 C1222もありますね。
A1015 C1845も外せません、心情的にはこのコンプリが一番気に入ると痛快です。A733 C945に負けたりして・・・
「A495 C372時代」にはんだづけデビューした私としてはこのコンプリペアーの手持ちがないのは残念なので、購入を考えています。
私が自分のアンプや再生系でこの実験を行えば、真空管の時と同様に世間の評価とは異なる可能性が高い事は確かでしょう。また、Pcが大きくなる事によりメリットはあるのか、Cobやrbb等と音質の関係も体感できたらうれしいと思いますが、私の駄耳ではどうでしょうか・・・
EFによる音質差は同じアンプでEFをパスする事で確かめました。
その違いはありますが、それほど嫌な変化ではありませんでした。EFを通すと若干乾いた荒れた感じのする音に変化します。この程度ならばあまり嫌ではありません。何段も通過させると多分許せなくなると思うのですが、これならば一つの性格として聴けます。
EFの追加がこの程度の判断で済むのは初めてです。普通今までならば音楽がつるっとして表面的になり、情報量も減少するため、私のアンプでは極力避けてきました。パワーアンプの出力段さえもエミッター接地にしているほどです。
実際の試聴だけでなく、回路的にも説明できます。2009 12/3 の当ブログをご覧ください。
つまり、動作起点の異なる増幅回路の接続は信号ループの中に音質的に劣悪な電源回路を取り込んでしまうということです。
回路解析の説明では電源とアースは共通で考える事が多く、専門家ほどこの習慣から抜け出せないようです。強いNFBをかけると、測定にもあまり現れてこないため更に気にしない傾向が強まります。
「電源が音質を決める」とか「電源コンセントの向きとストレイキャパシティ(迷容量)の関係」「AC100Vのトリートメント」等の話題は信号ループに電源回路を含んでいることが大きな原因です、それ以外の大半の理由は「心の問題」でしょう。
段間カップリングコンデンサーの銘柄による音質差に必死になっているオーディオファイルが、それと同等な信号ループ直列に電源ケミコンが入っているのを気にしないのは間抜けです。
今回のEF回路はシャントレギュレーター込みでとても素子数の多い作りにくいものです。ところが、その効果は明らかで、音質劣化は最低限でした。抵抗インプット整流と合わせて、音質的刺激の少ない電源を構成できたようです。
尤も、使わないに越した事はありませんが・・・
それよりも今回しみじみ問題を感じたのはTrによる音質差です。最新改造プリ(黒い方)と前回改造プリ(シルバーの方)は初段のFETは J74・K170で同一ですが、フォールデットカスコードとウィルソンミラー型定電流回路のTrは シルバーが A970・C2240 でブラックが A950・C2120 となっています。どちらも東芝製です。
大げさに言うと、明るく軽快な(軽くちゃらつく)シルバーと強く重厚な(重くもたつく)ブラックという感じです。
今まで感じてはいても意図的に無視していた(ちゃんと理由はあります)Trによる固有の音質をちょっと取り扱う必要があるようです。このように感じるのも、それ以外の問題点が解消されてきているせいなので、困ったもんです。

このプリは整流平滑回路から更新したので面倒でした。
これで一応、現在現役の半導体プリは全て ①抵抗インプット整流 ②シャントレギュレーターTl-431によるフローティングアースの設定 ③高精度なウィルソンミラー型定電流回路 ④一段増幅による反転増幅 ⑤NFB抵抗可変によるゲインコントロール、という特徴を備える事となります。
更に今回のプリはエミッター抵抗を取り除いた新しいバッファーを装備しました。
この回路も石塚氏ご推薦で、既にEQアンプには使っています。
もちろん今回はこれがなくても機能的には十分で、むしろ、余分な回路を通るだけ音質劣化を生ずる事になります。それも、あの悪名高いエミッターフォロワー(EF)です。
パワーアンプ等に続く接続コードのドライブ力は向上しますが、なくても十分に使えているのでその効能はあまり期待できません。

どれほど音質が劣化するのか、それとも意外にも何かの理由で向上するのか試してみる予定です。
あまりひどい時はEFを撤去すればいいだけの事です。
今回はTrも2SA950と2SC2120に換えてみました。初段FETは以前のままです。
基本回路はこのままで、いくつかのTrを試してみたいものです。勿論、それぞれの場合における綿密な位相補正や基本特性の確認を怠ってはいけません。
何だか、最近、私のオーディオは半導体アンプの勢いが止まりません。世のオーディオ自作アンプは8割位が真空管だと見積もっていますので、少数派の世界ですね。更に、この少ない自作半導体アンプの過半数はあの巨匠のコピーかその亜流なので、私のやっている事は国会における「みんなの党」位のものでしょうか。
まあ、そのうち真空管アンプも再開しますので、こんなブログですが、辛抱強く見守っていただけたらと思います。ところで、真空管アンプは「民主党」ですか「自民党」ですか?


その作業によって明らかに音質向上が感じられます。
音楽で最重要な音の躍動感や音色の多彩さに大きな進歩があり、これなら、真空管式のプリにひけを取らないと思います。
となると、耐久性、安定性、省電力等の、音に関する二次的な要素で利点の多い半導体式プリの方が使いやすく助かります。
何より、常時通電しておけるのは大きいと思います。通電直後の音質変化を毎回体験する必要はないわけですし・・
真空管だと電気代と環境問題を忘れたとしても球の寿命をいたずらに浪費しているので常時通電はあり得ません。

また増えてしまいました・・旧基板です。全ての回路が定電流化されていて電源の影響を受けにくく、広い範囲の電源電圧に対応しています。

半導体の選別やパーツの固有音等にも配慮し、回路のオリジナリティーも高いのですが、最新の回路と比べてやはりクリーミーな音色です。多分、定電流回路を全てJ-FETの定電流特性により得ているためではないかと思います。
大げさに表現すると、ちょうど出始めの頃の1bit型DAC採用CDプレーヤーの音を思い出させます。あれほどひどくはありませんが・・・
試聴はスキャンスピークの2,5wayシステムを使いました。

マルチダクト3wayシステムでも試聴したかったのですが、昨日未明に左chのTwがとんでしまいました。
修理するにしてもどこにどう頼むか、その間どうするか、とか、非常に嫌な気分です。車で事故ってJAFのレッカーを待っている時と同じです。
光悦のカンチレバーを折った件やマルコーニ DA-60をアンプごと落下させてフィラメントを切った件に匹敵する悲しさでしょう。
こんな時は地震で、アポジーDivaが倒壊し、倒れたゴールドムンドReferenceの回転軸が曲った時の事を思い出して「あれよりましだ」と自分を慰めます。
さて、フォノイコライザーの音質です。
事前の先入観では音が積極的に出てきて情報量が多く強い音質を予想していましたが、結論としては裏切られました。
今回のアンプは嘘のつけない真っ正直な音質です,音質の良いレコードは富良野のラベンダー畑のように細密で広大な音場が広がりますが、録音の悪い物は正直にひずんでうるさく最後まで聴いていられません。
録音の際の小賢しいイコライジング、リミッター、後付けエコー、等も種明かし的によく判るため、それらを楽しむ心の余裕が必要です。

以前も書きましたが、今回追求している回路は「われ鍋にとじ蓋」的なオーディオ組み合わせの妙とでもいうべきテクニックを許しません。RIAA特性は測定した通りに聴感上も高低がまっすぐ伸びていて広帯域感があります。また、そのようなアンプにありがちな不安定感が無く安心して聴いていられます。
逆に、フォノイコライザーが再生系の音を支配する事がありません。この点は私が以前から主張している内容と異なりほとんど初めての出来事です。
パーツの選択も経験上癖の少ないものを選んでいますが、それはいつもの事です、そんな配慮をしてもEQを製作する度に個性的な音質で私を困らせたり喜ばせたりしていたわけです。
今回は用いたSPがその「正直」な性格を強めた感があります。もっといろいろ試して音質を確認してゆきますが、先に書いたTwがとんだ件が障害になってきました。